BLOG

もし鋳物がなくなったら?第一弾:身近な暮らし編 — マンホールや鉄フライパンが消えた世界

こんにちは!札幌高級鋳物で修行中の佐々木です。
「鋳物」と聞くと、工場や職人の世界をイメージする方が多いかもしれません。でも実は、皆さんが毎日使っているもの、歩いている道、飲んでいる水のそばに、鋳物は必ずあります。

では、もし明日からその鋳物がすべてなくなってしまったら…?
当たり前だと思っている日常が、実は大きく変わってしまうかもしれません。そんな身近な暮らしの目線で考えてみたいと思います。

マンホールが消えた街

毎朝歩く通勤路。雪に覆われた札幌の道でも、安心して歩けるのは頑丈なマンホールの蓋があるからです。
もしこれが鋳物ではなく、プラスチックや木製だったらどうでしょう?すぐに割れて車が落ちたり、人が足を取られたり。
雪解け水や雨水が地下に流れ込めず道路に溢れ、交通は混乱。街全体の安全が失われてしまいます。普段は意識しないマンホールの存在も、実は「暮らしを守る鋳物の力」の象徴なのです。

キッチンから鉄フライパンが消える

夕飯にハンバーグを焼こうとしても、鉄フライパンが消えている世界を想像してみてください。
アルミの薄いフライパンでは火の通りが不均一で、外は焦げるのに中は生焼け…。
ジンギスカン鍋や南部鉄器の急須といった「食の楽しみ」も消えてしまいます。鉄器は食文化を支えるだけでなく、使うほどに味わいを増す「育てる道具」。
鋳物がなければ、料理の楽しさや食文化の深みそのものが失われてしまうかもしれません。

自転車で通学・通勤できない

学生がペダルをこいで通う自転車通学。あるいはエコで健康的な移動手段としての自転車通勤。
実はそのブレーキやギアの一部には鋳物部品が使われています。もしそれがなくなれば、自転車そのものが成立せず、私たちの通学・通勤風景はガラリと変わります。
日常の足としての便利さだけでなく、環境に優しい移動手段までもが失われてしまうのです。

消火栓が機能しない街

いざという時の命綱である消火栓。その蓋や内部部品も鋳物製です。
もしこれがなければ火災時に水圧に耐えられず、消防活動が遅れて街全体に被害が広がります。
普段は気にも留めない設備こそ、鋳物の確かな強さがなければ成り立たないのです。

札幌高級鋳物が守る、身近な暮らし

弊社は創業以来、水処理設備など、暮らしの基盤を支える鋳物製品も手がけてきました。
「蛇口をひねれば水が出る」「道路を安全に歩ける」。そんな当たり前の安心の裏には、鋳物の力と職人の技があります。

鋳物はリサイクル性に優れ、時代を超えて再利用できるサステナブルな素材です。
地域に根差し、未来に続く安心を届けるのが私たち札幌高級鋳物の使命だと考えています。

次回は「交通インフラ編」!
車や電車、飛行機や船。私たちの移動と物流を守る鋳物の姿をご紹介します。お楽しみに!

BACK TO LISTS