
携帯型化学分析装置とは?鋳鋼・耐熱鋼・ステンレスの材質判定を支える札幌高級鋳物の秘密兵器
こんにちは!佐々木です。
前回のブログでは、発光分光分析装置(OES)についてご紹介しました。
OESは、鋳鋼・耐熱鋼・ステンレス鋼などの成分を正確に分析し、正式な材質判定を行うための装置です。
今回はその前段階で活躍する、
札幌高級鋳物の“秘密兵器”とも言える「携帯型化学分析装置」についてご紹介します!
このアタッシュケース、某赤と黄色の金属男(アイアン○○)が持ってそうでかっこよいですね✨

材質が分からなければ、鋳物は作れない
鋳物の仕事では、
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古い設備の部品で材質が分からない
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図面や仕様書が残っていない
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「これと同じものを作りたい」というご相談
といったケースがよくあります。
形状については、
スケッチや3Dスキャナを使って把握することができます。
しかし、材質が分からなければ鋳物は作れません。
そこで重要になるのが、
材質の「方向性」をつかむための手段です。
携帯型化学分析装置でできること
札幌高級鋳物が導入している携帯型化学分析装置は、
金属に当てることで、
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クロム(Cr)
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ニッケル(Ni)
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モリブデン(Mo)
といった、鋼の性質を左右する合金元素を
その場で確認できる装置です。
これらの元素の量を見ることで、
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鋳鋼なのか
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耐熱鋼なのか
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ステンレス鋼なのか
といった材質の大まかな判別(当たり)をつけることができます。

※あくまで簡易的な材質判定であり、
正式な成分保証や規格判定は、発光分光分析装置(OES)などで行います。
なぜ「携帯型」が重要なのか
この装置の強みは、
現場でそのまま使えることです。
実験室に持ち帰る前に、
「この材質なら、こういう鋼種が候補になりそうだ」
といった判断材料を、
現物を見ながら得ることができます。
図面や情報が少ない案件ほど、
この「最初の当たり」が、その後の設計や検討を大きく助けてくれます。
実は高価で、扱いも慎重な装置です
携帯型化学分析装置は、
車一台分ほどの価格がする分析機器です。
また、測定にはX線(放射線)を使用するため、
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使用には資格が必要
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管理体制や教育も必要
といった条件があります。
誰でも気軽に使える装置ではありませんが、
だからこそ現場で使える価値の高い設備でもあります。
OES(発光分光分析装置)との使い分けが、札幌高級鋳物の強み
札幌高級鋳物では、
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携帯型化学分析装置で材質の方向性をつかみ
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溶解の際等に発光分光分析装置(OES)で適切な材質確認を行う
という流れで、
簡易判定と正式分析を使い分けています。
この考え方があるからこそ、
図面がなくても
材質が分からなくても
まずは検討できる状態まで持っていける
という対応が可能になります。


※詳細の数字は伏せさせていただきます。
派手ではないけれど、確実に効く“秘密兵器”
携帯型化学分析装置は、
見た目が派手な設備ではありません。
ですが、
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材質不明の部品
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古い鋳物製品
-
再製作や更新が必要な部品
に対して、
確かな判断材料を与えてくれる存在です。
札幌高級鋳物の現場を支える、
まさに“秘密兵器”のひとつです。
最後に
鋳鋼、耐熱鋼、ステンレス鋼。
材質の方向性が分かれば、
ものづくりは一歩前に進みます。
「これ、作れるかな?」
そんな時は、ぜひ一度ご相談ください!!
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
今後の投稿にもこうご期待!!